2019年5月3日金曜日

液晶テンキーの Infinitton と Stream Deck を比較






2018年1月にiDisplay社のInfinitton(インフィニトン)を買って便利に使っていました。
その後、2018年12月にElgato社のStream Deck(ストリームデッキ)も買って5ヶ月くらい両方使っていました。
色々と共通する部分と違う分がわかってきましたので比較して紹介します。

Stream Deckは元々配信用の機器なので、他サイトでは配信を前提に紹介されている事が多いようですが、 私の使い方は事務作業が多いのでプログラマブルキーボードとして使っています。
なので、そのあたりの比較になります。

さきに結論から

汎用的な使い方では違いはあまりありませんので、
・Windows10ならStream Deckがオススメ
・Windows7ならInfinittonがオススメ
・キー入力のマクロを確実に実行したいならInfinittonがオススメ

以下、比較表で違いを紹介します。

比較表 

汎用的な使い方の比較をしたいので、Stream Deckの独自機能(配信用機能など)は紹介していません。
あくまで「液晶付きプログラマブルテンキー」としての視点で比較しています。

ハードと動作の比較
項目 Infinitton Stream Deck 感想
値段 18,500円(共立エレショップ)
25,800円(楽天)
54,981円(Amazon)
Amazon:17,560円 私はInfinittonは台湾のメーカーのオンラインショップから直接買ったんですが、当時$179と消費税で22,000円くらいでした。
キーレイアウト 横3キー×縦5キー 横5キー×縦3キー 慣れればどちらも差はないです。
私はキーボードの左に置いているのですが、Infinittonの方がテンキーっぽくて自然な感じで好きです。
複数台接続 未対応だと思う
未確認
可能
私は2台持ってないが、他サイトでアップデートで対応したという記事と2台使っているという記事を読んだ。

動作を確認したWindows Windows 10
Windows 7
Windows 10 サポート終了まで1年を切っているので今更ですが、InfinittonはWindows7でも使えます。
Stream Deck はWindows10でしか使えませんが、ソフトのインストーラーを改造する事で8と8.1でも動作するそうです。
改造しても7では動きませんでした。
反応速度(レイテンシ) 1回目:12.9ms
2回目:25.0ms
1回目:58.3ms
2回目:33.3ms
「ホットキー」アクションで、液晶が押された反応をしてから文字入力が開始されるまでの時間を計測。
iPhoneアプリ「Is It Snappy?」を使用して計測した。
Infinittonの方が少し早いみたいだが、体感で差は感じない。
省電力機能 なし 画面を消すスリープ機能がある。
スリープまでの時間が設定できる。
5分、15分、30分、1時間、2時間、しない
の6種類。
スリープ中はボタンを押すと復帰する。
液晶が焼き付くので、スリープがある方がいいと思います。
InfinittonはUSBスイッチがあった方がいいと思う。
液晶の焼き付き 毎日使用していて、スイッチでこまめに切っていたつもりだが、1年程度で焼き付きができている事に気づいた。 5ヶ月くらい使っているが、今のところ焼き付きは見られない。

2020.5.15追記:その後、状態の良い中古を購入し比較したのですが、ずっと使っていた方で焼き付きが確認できました。右の比較写真は無視してください。Infinittonと同程度の焼き付きがあるようですが、スリープ機能のおかげで焼き付きづらいと思われます。
どちらも黒いアイコンを設定。

部屋を暗くして、
液晶の明るさを最大にしています。

Infinitton
少し焼き付きが見えます。

Stream Deck
焼き付きは見えません。
2020.5.15追記:その後焼き付きを確認しました。上記写真は使用5ヶ月程度の写真ですので、無視してください。
InfinittonはWindows7でも動くアドバンテージがあります。
Stream Deckはスリープ機能がすごくよかった。


設定の比較
項目 Infinitton Stream Deck 感想
比較した設定ソフトのバージョン 1.1 3.3.0.8359
プロファイルの切り替え
設定から手動で切替

「プロファイルを切り替え」アクションがある
Stream Deckの方が簡単で多機能です。
フォルダ階層 1層のみ 何層でもいける
アイコンのタイトル表示 下段のみ
配置しづらい
上・中・下段から選べる これは以外に重要で、Stream Deckの方が断然使いやすいです。
設定ソフトの使い勝手 使いづらい 使いやすい
設定ソフトのアップデート アップデートされない 頻繁にアップデートして、新機能の追加なども活発
Stream Deckはプロファイルの切り替えが簡単な事、フォルダも何層でも作れる事、タイトルの表示位置が変えられる点が圧倒的に使いやすいです。


プログラマブルキーボード的な機能の比較
項目 Infinitton Stream Deck 感想
ホットキー 【ホットキー】
長押しで連続入力なし
【ホットキー】
通常のキーボードと同じで、長押しすると連続入力になる
個人の好みだが、Stream Deckの長押しの方が他のキーとも合わせて使えるので好き。
テキスト入力 【テキスト文字列】
設定した文字列をコピペする機能
最大1000文字まで
コピペなので一瞬で張り付けられる
クリップボードを経由しているのでクリップボードは上書きされる
【テキスト】
設定した文字列を順番に送信する機能
最大500文字まで
1文字ずつ送信するので結構遅い
100文字で550.4ms
200文字だと1213.3ms
500文字だと3773.3ms
文字数が多いと遅くなる印象
長文を早く入力したいならInfinittonが適しているが、Stream Deckでも100文字で0.5秒程度なので、単語程度の文字数だとあまり変わらない。
クリップボードを上書きしない分、Stream Deckの方が使い勝手はいいかも。
アプリケーションの起動 【起動】
起動できるが、パラメーターが必要な際は、頭のダブルクォーテーションのみ削除しないと動作しないバグ?がある。
【開く】
普通に起動します。

ウェブサイトの起動 【ウェブサイト】
普通に開きます。
【Webサイト】
普通に開きます。

マクロ機能 【マクロキー】
キー入力を記録して実行する機能
【マルチアクション】
各アクションを自由にプログラムできる機能
Infinittonはキー入力の再現なのに対し、Stream Deckはキー入力だけでなく、待機やWebサイトを開いたり、プログラムを起動したりと色々な事ができます。
また、Infinittonは変更の度に最初から入力し直す必要があり面倒です。
マクロ機能の1アクションあたりの待ち時間 1アクションあたり平均53ms
1回目:41.7ms
2回目:50.0ms
3回目:66.7ms
1アクションあたり平均221ms
1回目:216.7ms
2回目:233.8ms
3回目:212.5ms
どちらが優れているという事ではありません。
また、待ち時間の変更はできません。
どちらも基本的な機能は押さえてあり大きな差はないが、Stream Deckのマルチアクションはキー入力以外の事もできるので便利です。


連続でボタンを押した時の動作の比較
項目 Infinitton Stream Deck
2連続で【同じボタンを押した時の動作 1回目のアクションが終わったら2回目の動作が始まる。 1回目のアクションが終わったら2回目の動作が始まる。
マルチアクションの場合、動作中なら中止になる。
2連続で【違うボタンを押した時の動作 1番目のアクションが終わったら2番目のアクションが実行される。 1番目のアクションが終わったら2番目のアクションが実行される。
マルチアクションの場合、同時に実行される。
1番目のマルチアクションが実行中の場合は、2番目のアクションが割り込んで同時に実行されるので動作がおかしくなる事がある。
Infinittonは1ボタンづつ順番に実行してくれるので、動作に信頼性がありました。
Stream Deckも大体はいいんですが、マルチアクションの動作中は別のボタンも動作して終わるまで待ってくれないので、順番に動作して欲しい時に不便です。
マルチアクションを実行中に他のボタンを押すと意図しない動作になる時があります。
アップデートでマルチアクションに「動作が終わるまで他のアクションを実行しない」的なオプションが追加されたらいいなぁ。


液晶キーボード風スマホアプリ「Touch Portal」について 

無料版を使ってみましたが、使いづらかったです。
・ボタンを押した感覚がなく、押せているんだか押せていないんだかわからず、何度も押してしまう。
・物理キーではないので、画面を見ないと押せない。(液晶テンキーは慣れたら見ないでも押せるので快適です)
・実行ファイルなどを起動する場合に、パスに日本語が混じっていると動かない。
以上の理由で、現時点では使う気になれませんでした。
今後のアップデートに期待!

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